試行錯誤の末の豚バラ肉のオーブン焼き

ディナーコースメニューより
「豚バラ肉のオーブン焼き 梅肉ソース」

醤油ベースのタレに半日漬け込んだ後、数時間低温で火を入れ、柔らかくなったら、梅醤を塗り込み、フライパンで表面を焼きます。塗り込んだ醤の香ばしい香がしたら、オーブンへ。
熱々の状態でご提供しています。
程よく溶けだしたお肉自体の脂と肉汁の中で低温調理されるので、全くパサつくことなく、ジューシーなまま。その上、脂は時間をかけて程よく落ちているので見た目よりずっとさっぱり召し上がって頂けます。

私もたくさんの脂身は少しだけ苦手な方ですが、試食の時には、空腹の状態でないにもかかわらず、ペロリと食べられたことに自分でも吃驚。

今までご提供した豚バラを使ったお料理でいうと、豚バラ肉の黒酢と赤ワイン煮込みがとても人気でした。そちらも6時間以上かけて煮込んでいたので、脂はトロトロに、身はほろりと召し上がって頂けるよう仕上げていたのですが、それとはまた全く別の肉質の状態に仕上がっています。

火入れの仕方によって、こうも状態が変わってくるのかと…。
先日ご紹介した魚料理、低温調理したサーモンの燻製は、油の中で半生状態に火入れしているのですが、温度や時間はもちろんのこと、油の種類によっても若干の違いがあるように感じました。
たとえば、白絞油、ごま油、オリーブオイル、辣油…。
料理本も時には参考にしてみたりはするのですが、科学的な知識には全く疎い私たちは、理解が…とりあえずは、何度も何度も試してみるのみ!
時には、1分単位で、時には、1℃単位で…。学生時代に勉強しなかったシェフのつけではありますが、こうでもない、ああでもないと2人して色々試行錯誤している時が一番楽しかったりもします。

しかし、新しい調理法とか、新しい調理器具等を考えた方や作り上げた人はすごいなぁ!と日々感じます。分子ガストロノミー(?)と言われるの世界までは、決して手が届かず、目指すものは違いますが、ただ美味しいものを作り出す料理人として、シェフもまだまだ修行と勉強がたりません。
今まで、20年以上学んできた中華の知識を活かしながらも、新しい事も学んでいくのですから、コースを更新する時には、その食材を見るのも辛くなるほど試食します。
そういう料理でやっていこうと決めたのはシェフなのですから仕方ない。
ですが、そうやって胡桃茶家の財産が増えてくるし、それを美味しいと言ってもらえた時には、本当に幸せです。

話は脱線しましたが、何度も試してみた後、私たち自身が、驚くほど、脂身のさっぱりした状態と肉質のしっとりした状態に仕上がっているので、ちょっと苦手意識がある方にも、コクのある脂の部分が美味しいお肉が大好きな方にも、ぜひ召し上がって頂きたい一品です。
6月には初夏の食材が次々と出てきます。そろそろ定番の鮎も!
現在のコースは、6月下旬あるいは、7月始めまでのご提供です。

 

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