電話一本でいいのですが…

昨日ノーショーがありました。無断キャンセルです。留守番話にもメッセージを残しましたが、最後までご連絡はありませんでした。

SNSなどで多くのお店が、ノーショーはやめて欲しいと、訴えている投稿を見てきたけれど、ノーショーがあっても、今までネガティブな事は、過ぎた事、明日のお客様に喜んで頂けることを考えようと思って、等閑視してきてしまったなと思います。

書かなくとも読まなくとも誰もが想像できますよね。
私達飲食を提供する側が、お客様が約束の時間になっても現れないで待っている時間の不安と、生産性のなさ、他のお客様をご案内できなかったことや用意していた食材の損害。
用意してしまった食材は自分達で消費するか、捨てるしかなく、せっかくの食材を自分達で食べる虚しさと、捨てる憤り。
結局、ノーショーされても諦めるほかないということ。

料理人という仕事は、細かい事、特にお客様がいらしてからよりも仕込みに時間を費やさなければいけない仕事です。
1人でも手抜きをしない仕事をしたかったからこそ、コースをメインにしました。
ご予約を頂いているからには、お席はもちろん、食材もある程度はご用意してお待ちしています。
だから、それを無下にはしないで頂きたいです。

キャンセルされる方にも、ご事情があるのは理解できます。
簡単にはキャンセルしないで欲しいというのは前提に、キャンセルは仕方ない事です。
でも、今書いた事を初めから想像できるお客様であれば、当然お電話一本くださるはず。
こうして長々と書いたって本当は、初めから無断キャンセルなんてしない人はしないし、する人はこちらが困る事は分かっていてもする、意味がないことだと思っています。

私達だって二度とその方に対して料理を作りたくないし、その方からしても今後も選ぶ必要のないお店だったという事だと思います。
その方にとっては魅力のないお店だっただけの話で私達の責任でもあるのかもしれません。
でしたら、無断キャンセルなんてあの時しなければ良かったと思わせるだけの魅力あるお店にしようと、それをバネにして私達は励むことしかできません。

たとえ、その人にとって、大切にしたいお店ではなかったとしても
「予約したら約束通り来てくださいね。それでもやむを得ず来れなくなってしまった時には、必ずたった一本の電話でいいので、できるだけ早めにくださいね」
ただそんな簡単で単純なお願いをしたいだけなんですが。

 

さて、今日のランチに初めていらしてくださったお客様、美味しかったと、とっても喜んでくださいました。
こういうことで、モチベーションが下がっている時に、そこから救ってくださるのもいつもお客様だなぁと思います。
いつもお世話になっている常連のお客様が「ぜひ、行ってみてほしい」とご紹介くださったそうで、そういうことも、とても励みになります。
ありがとうございます。

「捨てる神あれば拾う神あり」だなとシェフ。
嫌な事を、振り返っている時間なんて勿体ないので、ノーショーの話は、とりあえずお終い。

今週、明日のディナーはお席に余裕がございます。土曜日は、あとお一組様のご案内です。
また8月のお休みですが、お盆期間中も平常通り営業しております。
ぜひ暑気払いに足をお運びください!

胡桃の木に止まった蝉が、今年初蝉でした!夏ですねー🍧

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